「働き方改革」に取り組む中小企業経営者必見! 事務作業の効率化を鮮やかに成し遂げましょう--『RPA革命の衝撃』
【この本を読めばわかること】
・事務作業の効率化などに非常に有用なRPA(Robot Process Automation)という技術について浅く知識を入れることができる。RPAは、大雑把に言えばコンピュータ内で行っている作業(クリックとか入力とか検索とか)を一連の操作として登録させ、それをコンピュータに勝手に実行させることができる技術です。
・RPAを導入する際にやっておくべきこと。業務の工程を細かく分けて理解する、など。
・RPA導入企業のエピソード。三菱東京UFJ銀行など。
・事務作業効率化の糸口。
【そもそも働き方改革とは】
政府としてはそもそも働き方改革をどのようなものと捉えているのでしょうか?
主に取り組んでいくと明示されている項目では以下の9点があります。
2)賃金引き上げと労働生産性の向上。
3)時間外労働の上限規制の在り方など長時間労働の是正。
4)雇用吸収力の高い産業への転職・再就職支援、人材育成、格差を固定化させない教育の問題。
5)テレワーク、副業・兼業といった柔軟な働き方。
6)働き方に中立的な社会保障制度・税制など女性・若者が活躍しやすい環境整備。
7)高齢者の就業促進。
8)病気の治療、そして子育て・介護と仕事の両立。
9)外国人材の受入れの問題。
どれも重要なテーマであり、政府側も本腰を入れている感覚は伝わってきて、いくつかの助成金があることも確認できます。
「働き方改革」推進の取り組み例(交付金、補助金などの活用事例含む)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/meeting/tihousousei_setumeikai/h28-06-24-siryo2-2.pdf
TOKYO働き方改革宣言企業への助成金 (東京だけかい感はありますが(笑))
働き方改革助成金 | 働き方改革推進事業 | TOKYOはたらくネット4864-assist.com このような熱が入ってきている働き方改革ですが、その中でRPAが主に切り込んでいけるのは「2)賃金引下げと労働生産性の向上」の部分です。
【RPAにできること】
RPA は、使用するアプリケーションは変更せず、人が行うパソコンでの操作をソフトウェアロボットがそのまま同じように自動で行うことができてしまいます。
たとえば、WEB ページに表示された画面から特定の文字を探して、そこに関係のあるデータをコピーし、社内システムを自動的に立ち上げそのデータを入力したりできます。
このネット上からデータを拾ってくる性質が素晴らしくうまく利用されている例が本の中に出てきているので、見てみるのも面白いと思います。
従来の統計ではネット上に落ちているデータを参照する際に、サンプルを抽出してそのサンプルから結果を導き出していましたが、RPAは人と違って無制限に活動し続けるうえにスピードが速いのでネット上に落ちているデータを「すべて」回収して結果を導き出すことに成功していました。
具体的に動くRPAはこちらで見れます。
【RPAを導入するメリット】
上でも書きましたが、一連のコンピュータ内で行われる操作をすべてまとめてロボットに実行させることができるので、今まで事務作業をやらざるを得なかった人たちが事務作業から解放され、より創造的な仕事に取り組めるようになります。
また、ロボットにやってもらうことにより今まで心配だった人間の入力ミスや作業スピードの遅さはなくなります。
ちなみに、今まで事務作業をやっていた人の仕事がなくなってしまうのでは……、という心配も無用だったりします。なぜなら、RPAは導入した後に運営保守といったような作業が必要になるので(プログラミングいらずです!)、そのような仕事を再び割り当てることができるからです。
【RPAを導入する前にやっておくべきこと】
RPAの導入前にやっておくべきことについてもこの本では言及されています。
RPA導入企業の事例紹介でも顕著になっているのですが、RPAを導入することで作業を効率化したい業務がどれだけ手順を細分化し、マニュアル化できているかどうかがRPAの導入をスムーズに行えるかどうかの分かれ道になっています。
その作業をロボットに覚えさせる際に、どこまで細かく業務の内容を把握できているかは重要な鍵になります。例えば上と下、どちらのボックスに値を入力するのか、というレベルまで落とし込んだ業務の分解が行われていると、驚くほど導入のしやすさが違うようです。
また、得られた情報を元に操作が変化していくような業務はまだ現段階のRPAでは実現が難しいようです。
【RPA関連のサービス】
RPAのロボットソフトフェア自体を提供している企業はこんなところがありました。rpa-technologies.comwww.esector.co.jp
コンサルティングのサービスと組み合わせて提供されているものにはこんなものもありました。
【参考文献】
やっと本が登場します(笑)!
今回参照したのはこの本です、具体的な企業の導入事例や、業務の細分化と内容の把握の工程などについても幅広く言及しているので、RPAというものを俯瞰して理解するために最適です。
導入を考える際にはぜひご一読ください。
派遣社員の目線からRPAについて考えてみました。
もしRPAの導入を考えているのならば、目を通していただきたいです。