王者たるふりかけを決めよう。おすすめランキング、第一位は?
ふりかけ。それは日本人の心の友。
ふりかけ。それは日本人の魂の味わい。
ふりかけ。それは米と永遠の愛を誓ったもの。
この世にふりかけは数あれど、その王者たる素質を持った者は常に一つ。
ならば、決めざるを得まい、ふりかけの王を。
ふりかけの中のふりかけ、King of HURIKAKEと呼ばれるべき存在を。
だが、いきなり発表してしまうのも興ざめというもの。
どれ、いかにして彼が王たり得るのかを説明してみようじゃないか。
目次に括目せよ。
【1.ふりかけとは】
ふりかけの王である彼は当然ながら万人に愛され、祝福され、おすすめされていく定めを背負っている。
しかし、そうはいってもふりかけを知らない人物にふりかけをおすすめすることはできない。
このページを見ている者でふりかけという存在を知らない人はいるだろうか?
いないな、よしこの項目は以上だ。
ただ、野暮なことで付け加えておくならば、「ふりかけ」というのは見た通り、見た目が可愛い日本語界のアイドルである。
ふりかけは「ふりったー」や「わんだふる」などに匹敵するものすごい可愛さを誇っている。
しかも、「ふりかけ」は普通にひらがなであるのに対して、「フリッター」や「ワンダフル」は基本系ではカタカナに用いられるため、文字で読むだけで可愛さをかみしめることは難しい。
そう、後者はお米のように噛めば噛むほど深い味わい、甘味が出てくる単語なのだ。
ならば後者の方が優れているのだろうか。
断じて違う。
最初に述べた通り、ふりかけはお米とたぐいまれなコンビネーションを発揮することでその真価を見せつけてくる。
そう、ふりかけはお米と不可分ではあるが、お米ではない。
フリッターやワンダフルはお米のような、しかし所詮お米の偽物にしか過ぎず、ふりかけとは似て非なる存在なのだ。
お米と組み合わせて無限の宇宙を創出できるふりかけ。
こちらの方が文字の可愛さという点で優れていることは1+1=2と定義されているぐらい自明の事なのだ。
【2.王者たるふりかけに要求されるもの】
ふりかけの素晴らしさを定義づけるものは一体なんであるのか。
それはただ一点で説明できる。
安い割にうまいか?
そう、私たちのような庶民が重視するのは安い割にうまいか、それだけだ。
それを満たしてしまったふりかけは口コミにも、最終的にはマスコミにさえもおすすめされる定めにある。
王者たるふりかけは常に庶民の決して高貴とは言えない舌の判定を潜り抜けなければならないのだ。
真に臣民に愛された者こそが王者になることができる。
まさしく自然界の定めがそこにはあった。
【3.私にとってのうまさ】
人によって味覚は異なっている。
誰しもがおすすめされた料理を喰ってなんでこんなものがおすすめされているのか全く分からない、という経験があるに違いない。
そう、そのような事態を避けるためにまずは私がおすすめしている要因を書かねばならない。
ふりかけの王者の特徴は以下の通りだ。
・塩味。
彼を表現するのにまず最初に思い当るのはこの言葉に他ならない。
多くの口コミュニケーションを見ても、その程よい口当たりの良いしょっぱさを称賛する声は絶えない。
一方で、恐らく王者たるふりかけを米にかけすぎたのであろう。
しょっぱすぎるという声も見られた。
そのような判断ミスをしてしまったのは本当に不憫の一言に尽きるが、王者に量などの必要ないのだ。
そう、米一口当たり箸先0.5cmで一つまみ。
王者はこの程度で十分なのだ。
ただ、中にはそれだけでは足りないという人もいるだろう。
長野の知人などは大体のアイテムにマヨネーズに次ぐソースといったような謎の味付けを披露していたりすることもあり、味を薄く感じることもあるかもしれない。
ならばかけたいだけかければいいのだ。
王者は誰にでも合う訳ではないが、合う者になら何でも許してくれるのだ。
・わかめ
王者はその身の中にわかめを宿している。
その一噛みではちぎることのできない、しかし全く硬さとは縁遠い絶妙な噛み心地は王者を口に含んだ者をどこか桃源郷のような場所に連れて行ってしまうだろう。
わかめとの口内コミュニケーションは他の多くの食感をしのぐ、不思議な交流である。
ここに炊き立ての米の蒸気が合わさる。
口に含んだ米から立ち上る妖艶な煙はほのかな磯の香りをまといながら貴方の鼻を通り抜ける。
目を閉じれば、そこにははるか遠くの水平線に沈みゆく太陽が見えるだろう。
一寸先は暗闇。
周りの静寂はすでに貴方が口の中で織りなすご飯とふりかけとの芳醇な戯れを一切邪魔しない。
口の中では優しい米の食感とわかめの何とも言えない存在感がまじりあい、一種の舞踏会の様相を呈している。
ここで注意してほしい。
米は柔らかく炊くのも正解だが、固く、特にちょっとこりっとした部分が残っている程度に水分量を少なく炊くのも非常にいいのだ。
わかめの咀嚼しきれぬ噛めば噛むほど染み出る味わい、そして柔らかい米の食感、そこに添えられるこりこりと口の中で楽しく弾けてくれる固めな部分。
さて、きっと貴方の今宵の舞踏会は楽しくなりそうだ。
【4.彼の名は】
さて、王者がそろそろお待ちかねらしい。
王というのはいつの時代でも歴史を作り出すのにはなれているが、その分誰かに己の事を任せておくのは苦手な物だ。
そろそろ彼の名を紹介せねばなるまい。
前前前世から知っていたかのような、懐かしい響きがそこにはある。
テレビで紹介されるや否や飛ぶ鳥を落とす勢いで売れに売れ、その圧倒的な費用対効果、「安い割にうまいか?」否、「廉価かつ美味」とはどういうことであるかを世界に知らしめた、彼の名は――。
そう、しそわかめである。
【所さんのニッポンの出番】100円ふりかけ絶品ランキングを発表 1位は『しそわかめ さけ入り(魚の屋)』 : なんでもnews実況まとめページ目
彼の名はテレビで紹介され全国に知れ渡った。
天下統一への布石は彼自身が仕組む必要などなく、向こうが勝手に整備してくれるのだからさすがと言わざるを得ない。
人心掌握術をここまで見事に使いこなしたふりかけが今までいただろうか。
そしてこのふりかけがおすすめされるに値することを証明する格好の例がある。
よく見てほしい。
なんと、20個入りである。
君たち程度の舌ならば20個食べても食べ飽きることはないだろうな、と不敵に笑う彼の姿が目に浮かぶ。
この自信はいったいどこから来るのだろうか。
王は生まれながらにして自信とともに存在するのだろうか。
天上天下唯我独尊とはまさにこのことである。
現実的には賞味するならばこちらをおすすめする。
ただ、これは一個当たり約150円程度である。
ダイソー、もとい王を扱っているダイソー店舗は今すぐにでもダイオーと名を改めるべきではあるが、そのような場所で売っている場合、彼は税込108円である。
私は最寄りのスーパーで彼を見つけ、その時に一生付き従うべき主を見つけた感覚に囚われた。
王者はその存在がすでに中心であり、彼を中心にして各店舗の売り場は構成されていると言っても過言ではない。
世界の中心たる王者の忠臣となりたいすべての人に、今すぐ最寄りのスーパーやダイオーに向かう事をおすすめする。
彼は待ってはくれない。
彼にとって世界は導くべき迷える子羊であり、彼に付き従わないものはいずれ世界の理の外側に葬り去られることだろう。
もし彼に付き従うことを決めたなら、その道を突き進めばそれでいい。
彼が切り開く新世界を共に眺めようではないか。
いざ、新世界へ。
私の今回の口調はこれにおおむね影響を受けた。
しかし、私の文章は読み返せば読み返すほど意味不明である。
ここまで人を狂わせるふりかけが今まであったであろうか。
いずれにせよ、彼が「廉価かつ美味」を地で行くのは間違いないので、ぜひ味わってみてほしい。
【Ex.彼はなぜ廉価なのか?】
ここまで意味不明な口調で着ましたが、ここは真面目な事を書くので普通な口調で行きます笑
というかなんならこのパートを書きたかったからこの記事を作成したと言っても過言ではない。
自分は純粋に「こんなうまいものがなんで100円なんだろう!? ヤバいと思うんですけど!?」と感動したのでその理由を考えました。
きわめて単純な事でした。
このふりかけが生産されている場所は島根なのです。
株式会社魚の屋|わかめ、めかぶ、岩のりなど 選りすぐりの海の幸をお届けします。|島根県大田市
だから、このふりかけが何故ここまで安く生産できるのかというと、恐らくその生産に携わる従業員の方の賃金自体が少なく、それでも生活できるような状態になっているからなんです!
もちろん要因はこれだけではなく、わかめの入手コストが低かったり色々あったりするんでしょうが、ここも要因の一つかなと思います。
なのでしそわかめを愛して多くの人におすすめしちゃうようなクレイジーな皆さんは島根にひたすらに感謝してみるのもいいと思います笑
この価格はきっと島根だから実現できていますよ!
間違っても東京とか神奈川では作れないんじゃないでしょうか!?
めちゃくちゃへっぽこな考察ですみません笑
読んでいただきありがとうございました!
ランキングないじゃねえかという方!!
すみません、自分にとってランキングは1位から50位ぐらいをしそわかめの「わかめ一つまみとごはん3g」みたいな食べ方論が独占してしまっているので、ランキングは存在しないに等しいのです!!
もしランキングでいろんな種類を知りたいんだという方はこちらをおすすめします!